純百合ADV「ことのはアムリラート」レビュー

ゲームの概要

ジャンルは”純百合アドベンチャー”とあるように、”男”は一切登場しません。全年齢対象の作品なので、百合を知らない全ての人におすすめ出来ると思います。

日本に住む”凛”という女の子が、あることをきっかけに異世界に飛ばされ、その世界で出会った”Ruka“という女の子と出会い、元の世界の言葉が通じない環境で様々な困難を乗り越えながら、関係性を深めていくというストーリーです。ご都合主義なお話なので、現実主義な方にはあまり楽しめないかもしれません。

この作品の特徴として、実際に現存する世界共通語であるエスペラントという言語をベースしたユリアーモ(Juliamo)という言語が随所に登場します。

プレイヤーの視点

一般的なノベルゲームは一人称視点が多いと思います。一人称視点では、ストーリーの主人公の視点とプレイヤー(貴方)が同じです。つまり、主人公の目から見える景色がそのまま画面に映し出されているので、当然主人公の立ち絵は画面に表示されませんし、セリフのボイスも付いていない事が殆どです。プレイヤーが主人公になりきってプレイする為、感情移入しやすくもあります。

この作品は主人公の立ち絵がありますので、この点では三人称視点です。しかし、シナリオやセリフは主人公が”私”という言葉で表現されているので、一人称視点となります。他のキャラクターとのやりとりの最中だけでなく、一人行動の際でも立ち絵があるシーンが多いです。しかし、終盤に近づくにつれ一人称視点で表現される機会が多くなった感じがしました。

私は、前者の形態を持つ作品に多く触れてきたことから、特に序盤は慣れず…主人公のボイスを消音することも考えましたが、立ち絵がありますし、ONのままに。ただ、メインキャラクター以外の”その他ボイス”は消音にしていました。

魅力ある登場人物達

自らを女の子っぽくないと言う大雑把な性格の主人公の”凛”に、”カワイイ”そのままを具現化したような純真無垢な”Ruka“、その二人を見守る少々意地悪な面を見せる大人のお姉さんである”Rei“の3人の組み合わせは、綺麗に歯車が噛み合って回る様のようです。3人が絡む掛け合いもテンポ良く楽しいものでした。

キャラクターの容姿・性格とボイスは、とてもマッチしていると思います。個人的には、Rukaの片言な日本語にグッと来るものがあったと思います。ユリアーモ(エスペラント)は流暢に話されていますが、元から話していた人が声役をやっている訳ではないようなので、相当な努力が感じられます。

彼女らのストーリーに関しては、凛とRukaの進展後の関係性を表すような甘ったるい描写が少し物足りなかったかなと思います。ついに…と思って喜んだのも束の間、急に展開が変わってエンディングまでちょっと駆け足な感じでした。

Juliamo

セリフのみならず選択肢でも出て来ますが、初見では全く意味が理解できません。しかし、ユーザーが何を選ぶべきか分かるように表示してくれたり、シナリオのログを見返せば大体分かります。本気レベルの勉強シーンではかなり難解ですが、誤解答を続けたりしても好感度が下がるとかバッドエンディングルートへ突入するフラグにはなりませんし、自分で難易度を調整出来るところもあります。

ユリアーモもといエスペラントを学べる作品と謳われているように、”勉強モード”なるものが用意されています。辞書もありますが、日本語からユリアーモ(エスペラント)を引くことが出来ないのが惜しいです。他には”おさゥあり勉強”という、Rukaのあらゆる場所をタッチして覚えるモードは最高です。

CG(イラスト)について

CGの原画は成瀬ちさと氏ですが、私がこの作品を手に取ることになったのは彼女が原画担当だった事も一因です。

このサイトのドメインは、株式会社工画堂スタジオが過去にリリースした作品のキャラクター名から取っていますが、その作品の原画も担当されていました。画風は当時と変わっていますが、万人受けする柔らかい雰囲気で良いと思います。

1枚のCGを拡大して一部分だけ見せたりデフォルメのイラストをカットインする等工夫されています。一部、若干の物足りなさを感じるところははありましたが、全体的なボリュームを考えれば妥当だと思います。

また、公式に掲載されている店舗特典イラストは是非見ておくべきです。

ノートンがインストールされた環境で遊ぶ場合

ゲーム内容とは直接関係ありませんが、このゲームのインストーラーおよびパッチプログラムに対してノートンが警告を出しました。製品として発売されている・公式サイトで公開されているプログラムですから本当ならば問題です。しかし、検知したウイルスの種別で検索すると「多くのPCゲームに対してノートンが誤検知をする」ということが分かりました。

いずれ、一定数以上のノートンユーザーが「これは無害なファイルだ」として実行すれば、そのデータがノートンのデータベースに蓄積され、誤検知は無くなるかもしれません。

さいごに

一般的なノベルゲームとは少し違う異色作品のようで、人を選ぶのかもしれませんが私は楽しませて頂きました。

今回、この作品を見つけたのは本当に偶然だったのですが、またいつか良い作品に出会えることを期待するばかりです。

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