「ソフィーのアトリエ2 ~不思議な夢の錬金術士~」は、2022年にPlayStation 4/Nintendo Switch/PC(Steam)で発売された作品です。
前作の「ソフィーのアトリエ ~不思議な本の錬金術士~ DX」を2022年7月頃にゲームクリアした後、同年の10月頃からプレイ開始し、約5ヶ月(プレイ時間は約58時間)かかってゲームクリアしましたので、ここに感想を書いておきます。
- 前作から大幅に進化したグラフィック
- キャラクターの表情のクオリティが上昇
- どちらかと言えば前作を遊んでおくことを推奨
- オートセーブで安心
- 難しくない、でも奥が深い調合システム
- 最初から多くのアイテムが調合可能
- 2人分の錬金レベルを上げる必要がある
- クエストの期限が無くなった
- 全体マップの透過表示が便利
- 既に所持している素材でもストーリーでのイベント発生時は採取が必要なため面倒
- クエスト対象のモンスター生息地と素材の採取場所が分かりやすい・フィールドで見つけやすい
- 採取時のミニゲームは単純だが少し難しい
- アイテムの複製が簡単になった
- イベント発生状態がより明確になった
- 戦闘難易度は普通
- 戦闘時の前回選択コマンドが記憶されない
前作から大幅に進化したグラフィック
前作は2015年発売、今作は7年後の2022年発売なので、グラフィックのクオリティは大きく上がっています。
カクつきも無く、カメラワークも自由自在なので、最近の3Dゲームに慣れている人でも違和感無く遊べると思います。
なお、建物の出入りやマップ間の移動では、数秒のローディングが発生します。
キャラクターの表情のクオリティが上昇
前作でも十分だと思っていましたが、今作ではよりリアルになりました。
例えば、下記のスクリーンショットは、ソフィーが今作でメインとなる舞台の世界に来てから、初めて街並みを見上げた時のシーンです。
静止画だと少し分かりにくいですが、実際は顔が動くと共に表情がスムーズに変化し、ハイライト(光が当たっているところ)とシャドウ(影になっているところ)も移り変わり、私自身も思わず「おぉ…」と驚いたことが印象に残っています。
主人公のソフィーは全体的に明るい性格ですが、今作の序盤ではシリアスな展開となるので、憂いな顔も見られ、こちらも見入ってしまいました。
キャラクターの表情がリアルになるほど、感情移入しやすくなります。是非、実際に体感してみてください。
どちらかと言えば前作を遊んでおくことを推奨
今作はソフィーのアトリエの新ストーリーでありますが、時間軸としては前作の後日(未来)です。
ゲーム序盤において、前作のストーリーがダイジェストで紹介されます。
また、ストーリー序盤以降でも、前作で登場したキャラクターの名前が所々で登場します。
ゲーム内の図鑑を見ることでも補完は出来ますが、余裕があれば前作から遊んでおくと、今作をより楽しめるはずです。
ちなみに前作のセーブデータがあると、前作の初期衣装が手に入り、プレミアムボックスでは先行配信衣装として、前作では最後に手に入った「新しいあたし」が手に入り、懐かしい気持ちになりました。
オートセーブで安心
主にマップ移動時に、専用のセーブスロットに自動でセーブされますが、こまめに手動でセーブした方が、少し戻ってやり直しすることも出来るのでオススメです。
なお、昔のアトリエシリーズにはオートセーブが無いので、古い作品を遊ぶ場合は注意が必要です。
難しくない、でも奥が深い調合システム
前作と同じく、基本的には素材のブロックをパネルに配置していくだけですが、こだわって作るならば配置場所・配置順・属性変化・リンク関係(光っているマス同士の連結)を考慮する必要があります。
なお、素材の自動配置機能もあるので、慣れないうちはこれに頼るのもありだと思います。
最初から多くのアイテムが調合可能
続編なので、ソフィーの錬金レベルはLv50(前作の上限レベル)スタートであり、素材さえ集めれば最初から色々なアイテムを調合出来ます。
基本的にアトリエシリーズの序盤は、ウニから作る爆弾くらいしか作れず、ストーリー中盤まではもどかしい感じがありますが、ソフィーのアトリエ2ではそのようなことなく、序盤から調合を十分に楽しめます。
2人分の錬金レベルを上げる必要がある
今作は、ソフィーとプラフタの2人がそれぞれ調合出来ますが、最初からソフィーの錬金レベルが高くて色々なアイテムを調合出来るので、ついソフィーばかり使いがちです。
しかし、意識してプラフタの錬金レベルを上げるようにしないと、ストーリーを進めるにあたって必要なアイテムを調合する際に錬金レベルが足らず、暫くの間は「錬金レベル上げ」という作業をすることになってしまいます。(なりました)
クエストの期限が無くなった
前作では一部のクエストは余裕ある期限が設けられていましたが、今作では完全に無くなりました。
そもそも時間とか日数という概念が殆ど無く、完全に自分のペースで遊ぶことが出来ます。
全体マップの透過表示が便利
ミニマップの常時表示と、完全に画面を切り替える形でのマップ全体画面表示に加えて、フィールド移動画面の上に透かして表示させる機能があります。
これにより、常に全体マップを見ながら移動出来るので、迷うことが無くなります。(地図の拡大などは、通常のマップ全体画面に切り替えが必要です)
既に所持している素材でもストーリーでのイベント発生時は採取が必要なため面倒
遊び始めた頃は「既に持っているのに、完了扱いにならないのは何故だ…」と疑問に思っていましたが、仕様のようです。
少々面倒ですが、採取場所に赴いて入手する必要があります。
クエスト対象のモンスター生息地と素材の採取場所が分かりやすい・フィールドで見つけやすい
クエストを受諾すると、マップ移動画面での採取可能素材および出現モンスター一覧において、クエスト対象であるモンスターや素材にマーク(両手剣のような記号)が付きます。
また、フィールドに入ると、採取可能オブジェクトや徘徊するモンスターにもマークが付いているので、一目で分かります。(マップ上にも表示されます)
マップが広いので、これはとてもありがたい機能でした。
採取時のミニゲームは単純だが少し難しい
採取出来るオブジェクトの中に光り輝くようにオーラが出ているものがあり、通常よりも良質な素材を採取出来ますが、その際にミニゲームを遊ぶことが出来ます。
ゲームの結果によって、素材に追加のオプションを付けられるのですが、当たりを引けば少しお得…程度です。
アイテムの複製が簡単になった
前作では、アイテムを複製したい場合、商人のような立ち位置の人に預けて暫く待っている(日数を経過させる)必要がありましたが、今作では話しかけて費用を払えば即座に増やしたいだけ増やしてくれます。
旧仕様は「まだかな~」と待っている楽しみもありましたが、サクサク進めたい人にとっては助かります。
イベント発生状態がより明確になった
前作では、「マップ画面を開いた時に、特定のキャラクターが普段と異なる場所に居ると、イベントが発生していると判断が出来る」とか「キャラクターが、いつもと同じ位置にいるのに、突然イベントが始まった」といった仕様で、イベント発生状態が分かり辛かったり唐突な感じで戸惑ったりすることがありました。
今作では「現在、誰の・どんなイベントが発生しているか」と「どこで発生しているか」が予定表の画面で明確に表示される仕様となり、分かりやすく、意図したタイミングでイベントを進めやすくなりました。
イベントは基本的に街中で発生しますが、一部イベントは「採取に行こう」とか「モンスター退治に行こう」といった流れになり、フィールドで進行するイベントもあります。
戦闘難易度は普通
従来のアトリエシリーズ同様、きちんとアイテム・武器・防具を調合していれば、苦労することは無いと思います。(一般的なRPGのように、レベル上げだけしていても、途中で詰みます。)
なお、今作ではボスを含む強敵が、被ダメージを著しく軽減するオーラ(aura)を戦闘中に1回~数回展開し、このオーラのゲージ(耐久値)を出来るだけ早く削って破壊することが、戦闘を有利に進める為のコツとなります。
雑魚敵のオーラだと、魔法系攻撃とか特定の属性攻撃を使うことにより1回のターンで大きくオーラを削れるのですが、ボスクラスのオーラは、いかに1ターンにおける攻撃回数を増やして攻撃するかが重要になります。
それは例えば、通常は通常攻撃が1ターンで1回しか殴らないのを、武器に追加攻撃回数オプションを付けることにより、1ターンで4回攻撃出来るようにするとか、オーラのゲージを追加で削れるスキルを使うといった手段があります。
他には、キャラクター依存ですが、ソフィーだけが持てるアイテムを使ったり、特定の二人による必殺技を発動したりすることも有効です。
戦闘時の前回選択コマンドが記憶されない
前作でもそうでしたが、戦闘時の前回のターンで選択したコマンドは記憶されません。
毎回「攻撃」が初期選択コマンドとして固定されていますので、ひたすら通常攻撃を連続する場合以外は選択のし直しが必要です。
他のアトリエシリーズも同様だったと思うので、これについては諦めるしかなさそうです。
アトリエシリーズ25周年記念作品の第一弾として制作された「ソフィーのアトリエ2 ~不思議な夢の錬金術士~」は、とても遊びやすくて楽しいゲームでした。
アトリエシリーズが初めての人にもオススメな作品ですので、よろしければ遊んでみてください。