「ルーンファクトリー3スペシャル(以下、本作品)」は、マーベラスエンターテイメントより2009年10月22日に発売されたニンテンドーDS用ゲームソフトをリメイクし、2023年2月3日にNintendo Switchで発売されたゲームです。(その後、Windows版もsteamにて発売)
発売日前に予約して購入し、発売日から半年ほどでゲームクリアしたので、ここに感想を書いておきます。
なお、ゲームクリアの定義について、ここではメインストーリーの最終到達点である「ヒロインとの結婚」とします。
また、本作品の前に同じRFシリーズの4と5を遊んでいるので、そちらとの比較についても記述しています。
1.個性的なキャラクター達
本作品の一番の魅力といっても良いかもしれません。ヒロインは11人も居るので、お気に入りの子が見つけやすいと思います。
RF4とRF5を先に遊んだ私からすると、より”個性的”な感じがしました。
そういう意味では”普通”っぽいヒロインは多くない(実質1人くらいです)ので、そのような子を求めている人は逆に困るかもしれません。
ボイスは殆どありませんが、会話でのメッセージは豊富で、毎日話しかけると大抵異なる内容が返されていたと思います。
2. 結婚相手は女性のみで結婚イベントがストーリーに影響する
RF4とRF5では主人公を男女のどちらかで選び、選択した性別の異性と結婚することが出来ました(※)が、本作品では男性主人公で固定となっているので、女性主人公でプレイして男性キャラクターと結婚することは出来ません。
また、RF4とRF5では結婚に関するイベントはメインストーリーの前提ではありませんでしたが、本作品では結婚に至るイベントを発生させなければ、メインストーリーが進まないようになっています。
RFシリーズを遊ばれる方であれば少数派だと思われますが、結婚に興味が無いユーザーはメインストーリーをクリア出来ないことになります。
※RF5はアップデートパッチを適用することで同性結婚も可能です
3.ゲーム内時間の経過スピードが早い
私はRFシリーズを4→5→3の順で遊びましたが、ゲーム内の時間の進む速さについて3と4は同じで、5は半分くらいになっています。
RF4含め本作品では朝起きてから畑の世話をした後、町の住人の依頼をこなしていると既に夕方になっていることが多く、日付が変わるまでに自宅に戻って就寝する主と人公のステータス成長にボーナスがあるので、基本的にはそれまでに自宅に帰ることを徹底するようにしていました。
結果、1日過ぎるのがとても速く感じ、忙(せわ)しなかったので、RF5くらいのスピードが個人的には丁度良かったです。
4.ゲームの難易度は少しだけ高い
難易度として「イージー」というのは存在していないので、余程自信のある人以外は「ノーマル」を選択されると思いますが、ノーマルといえど戦闘アクションでの難易度は少し高めだと思います。
敵の攻撃が的確であり、上手く避けないとダメージを受けまくるので、装備が満足に揃っていない状態で臨むと、油断した際に力尽きることが多いです。
また、力尽きると町の診療所的な所に戻されますが、その際に治療代を取られ、これが結構痛い出費になるので、死に戻りは出来るだけ避けたいものです。
難易度で言えば、ステップ中は無敵という仕様があるRF5が(RF3,4,5の中では)最も簡単です。
ただ、装備さえ揃っていればレベルは多少低くとも何とかなることが多かったので、頑張ってお金を稼いで鍛冶屋で掘り出し物を買ったり、不定期で出没する商人から価値の高いものを買ったりしていました。
5.オートセーブ無し
セーブは、自宅にて手動で行いますが、特に自動でセーブされる機会が無かったので、自宅に戻ってから眠って起きた直後にセーブするようにしていました。
セーブスロットは多いので、イベントの分岐やヒロイン攻略を考慮して使い分けるのもありだと思います。
6.季節を跨いた際に、その季節に適していない作物が即座に枯れてしまうのが残念
各植物(野菜・果物を含む)には、育成に適した季節があり、自宅前の畑では季節に合わせた植物を畑で育てることが出来ますが、何かしらの植物が植えられている状態で季節が移り替わると、その植物は問答無用で枯草に変化してしまいます。
RF4とRF5では枯れることはなく育成が遅くなるだけで、育てること自体は出来たので、それに比べると少し厳しい仕様でした。
なお、各ダンジョンには各季節で固定の畑があるので、そこまで通えば、例えば春の季節に冬の植物を育てることは出来ます。
7.ゲームの内容としてのボリュームはそれなり
メインストーリーは、それほど長く無いです。
ただ、進めるにはサブクエスト的なヒロイン候補のストーリーを進める必要があるなど、寄り道が多かった印象です。
ただ、全ヒロインを攻略するとか、料理や鍛冶を極めるとかするなら、かなり長く遊べると思います。
しんこんモードは苦行
本作ではDS版RF3に追加する形で「しんこんモード」なる新ストーリーが追加されています。
時間軸はメインストーリーで結婚した後から子供が生まれるまでの間であり、ある程度の装備が整っていてキャラクターレベルは80でした。
メインストーリーに比べて、キャラクターのアニメーション表現が豊かになっており、ボイスも多めです。
ただ、ストーリー自体は長くない上に、結婚したヒロインから「〇〇を取ってきて!」みたいなクエストを3連続で依頼され、ひたすらモンスターを倒したり畑に通ったりして、疲れました。
各ヒロインごとのストーリーが用意されているものの、私はペルシャのストーリーのみ遊んだので他のヒロインのストーリーは分かりませんが、もう少し何とかならなかったのかなあ…という印象です。
RF3がNintendo Switchで発売される前から作品の存在自体は知っていたものの、実際に遊ぼうとするとオークションやフリマで異様に高く売られているNintendo DSの版のRF3を手に入れなければならず、二の足を踏んでいました。
しかし、リメイク版としてNintendo Switchで発売されたことで、実際に買って遊ぶことが出来ました。
RF4やRF5を既に遊んでいる方からすると、「4や5ではこうだったのに…」と多少融通が利かない仕様などはあると思いますが、ヒロイン候補のキャラクターに少しでも魅力を感じるのであれば、遊んでみることをおすすめします。